新「浜松市」誕生記念 ふるさとコンサート
名称 | 新「浜松市」誕生記念 ふるさとコンサート |
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日時 | 2005年09月19日(月) |
場所 | アクトシティ浜松 大ホール |
料金 | 一般1500円 学生500円(小中高) |
発売日 | 7月15日 |
主催 | 浜松市・浜松市教育委員会, (財)浜松市文化振興財団, (財)浜松交響楽団 |
指揮: 三河正典
出演:仲道郁代(ピアノ), 牧野正人(バリトン), 須川展也(サクソフォン), 椙山久美(ヴァイオリン), 小杉結(ヴァイオリン)
合唱: ふるさと児童合唱団
合唱指導: 古橋富士雄
構成: ひのまどか
司会: 瀧川鯉昇
曲目:
グリーグ ピアノ協奏曲イ短調
ブラームス ヴァイオリン協奏曲二長調より 2楽章
サラサーテ カルメン幻想曲より
ララ グラナダ 他
ヴェルディ 「プロバンスの海と陸」(椿姫) 他
三善 晃 編曲 唱歌の四季
ふるさとコンサート、10ヶ月の軌跡をたどる
チェロ 久米明子(ふるさとコンサート実行委員長/制作部会長)
「パート持ち回りで、今度のふるさとコンサートの実行委員はチェロパートになりました」 と宣告されたのは、去年の11月、浜響第57回定期演奏会の頃でした。
私たちチェロパートの間では、いえおそらく浜響の誰もが、 この時点でこう思っていたでしょう。「もう会場もソリストも決まっているのだし、 定期演奏会の実行委員より楽だよね~」・・・
後に、これが浜響史上稀に見る超大規模コンサートになるとは、 一体誰が想像できたでしょうか。
今回は、いろいろと新しいことが重なりました。まず、指揮者は浜響と初共演となる、 三河先生。それから、浜響のお仕事を担当している専門委員のみなさんの役員改選。 私自身も、実行委員長なんて初めての経験。
しかも、浜松市にとっても初めての「12市町村の大合併」を記念するコンサートです。
もう誰も一寸先も見えない状態からの、スタートとなりました。
2004年12月、仲道郁代さんをお迎えして第1回目の準備委員会を開き、そこでコンサートの 柱となる基本コンセプトを決めました。
1.普段あまりクラシックのコンサートに来ないような方が楽しめること
2.新浜松市内全域から子供たちを集めて合唱団を結成し、浜響と共演する
3.演奏者も観客も一緒になって参加できること
これがもとになり、あの大イベントが完成したわけです。
実行委員チェロパートの最初の仕事は、プログラムを決めることでした。 上記のコンセプトにしたがって、できるだけ親しみやすい内容にするには どうしたらいいか、連夜飲みながら(?)、みんなで悩みました。 コンサートの限られた時間の中で、ソリストの希望・内容・構成を天秤に掛けながら、 いろいろな人に意見を聞いたりしながら、はたまた関係者で意見を戦わせながら、 練りに練ってようやくプログラムが決まった頃には、とうに年も明けて初夏になっていました。
それから、「ふるさと児童合唱団」への参加呼びかけ、楽譜の手配などで、 チェロパートは走り回りました。夏になって各地で合唱団の練習も始まり、 8月7日に合唱団全員が顔を揃えたときは、感慨深かったものです。古橋先生のご指導で ぐんぐん上手になっていく子供たちの歌う姿を見ながら「これはきっと良い演奏会になるに 違いない」と、そこにいた誰もが確信しました。同じ頃浜響でも、コンサートに向けての 練習をスタートさせました。
このコンサートで指揮者と浜響団員を困らせたのは、とにかく曲数が多いこと。 通常の定期演奏会では、ソリストは大抵一人、演奏する曲も3曲程度です。 5人ものソリストと、300人の児童合唱団と、10曲以上を一つのコンサートで 一度に演奏するなど、普通「ありえない」ことなのです。
コンサート後の打ち上げで、三河先生に感想を伺ったところ、開口一番に おっしゃったことは、「忙しかったですね~!」でした。先生、初共演でこんな大変な思いを させてしまい、申し訳ありませんでした。
浜響にとって、ふるさと児童合唱団、そしてほとんどのソリストとは、コンサート前日、 9月18日からの顔合わせとなり、リハーサルは6時間にもおよぶハードなものでした。 もうこの時には舞台も、演出も、演奏も、進行も、すでに実行委員の手を離れて動いていて、 チェロパートは演奏に集中することができました。出演者の全員の気持ちが次第に まとまっていくのを感じ、実行委員長として初めて、安心できたのでした。
販売が伸びず心配していたチケットも、前日までにほぼ完売、9月19日の本番前には、 ホールの前に長蛇の列ができました。開演時には、ホールは満席になっていました。
「わたしのふるさと」から、「あたらしいまちへ」。落語家の瀧川鯉昇さんの 楽しいトークによる司会、それぞれがとても個性的なソリストたちの素晴らしい演奏(演技!) とふるさとのお話、そして児童合唱団の子供たちの澄んだ歌声に、お客様だけでなく 私たち浜響団員も、酔いしれました。
最後に、ソリスト全員とふるさと児童合唱団、そして会場のお客様が一緒になって、 「ふるさと」を歌いました。2000人を超えるお客様からの割れんばかりの拍手。 最後は感動で涙が出そうでした。
演奏会終了後、ふるさと児童合唱団の解団式が行われましたが、参加した子供たちからは、 「他の合唱団と一緒に歌えてとても良かった」「オーケストラをバックに歌えたのは 貴重な体験だった」「ホールもコンサートも大きくてとても感動した」といった 感想が寄せられました。
子供たちが、「このコンサートに参加して良かった」と思ってもらいたい、というのが、 私たち制作部会の一番の願いでしたので、この子供たちの感想は、私たちにとっては 何よりも嬉しいものでした。
遠くから集まってくれた皆さん、難しい曲で練習も大変だったと思いますが、 みんな本当によく頑張りました。素晴らしい歌を、どうもありがとう!
浜松市文化政策課の方が、アンケートの集計をしてくださったところ、 お客様の評判もとても良かったそうです。10ヶ月頑張ってきたことが、ようやく 報われた思いでした。
出演してくださった皆さん、本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。
合唱写真(クリックすると拡大します)
牧野さん(クリックすると拡大します)
須川さん(クリックすると拡大します)
小杉さん(クリックすると拡大します)
合唱指揮古橋先生と鯉昇さん(クリックすると拡大します)
演奏会開催前のコンサート制作部会長ご挨拶文
『新「浜松市」誕生記念 ふるさとコンサート』~チェロパートの大いなる挑戦!~
チェロ 久米明子(ふるさとコンサート制作部会長)
7月1日の合併以降、市内各地で新市誕生記念イベントが行われていますが、 9月19日(月・祝)には、いよいよ浜響が、満を持して登場します。 それが、「ふるさとコンサート」です。
仲道郁代さんをはじめ浜松出身の著名な演奏家の方々、 合併した12市町村の子供たちが、一同に集まる大変大掛かりなステージです。 浜響では最近、各演奏会の実行委員をパート持ち回りで行っており、 今回はチェロパートが、この大イベントの制作という重責を担っています。
昨年末、担当に決まったチェロパートに与えられたのは、9月19日のアクト大ホールと、 出演ソリスト、これだけでした。以後、パート内で役割を決め、 コンサートの内容や曲目について、ソリストとも相談しながら、みんなで検討しました。 また、共催の浜松市と文化振興財団の方々とも「制作部会」という形で、 毎月1回は必ず顔を合わせ、重要な事項を決定していきました。 今ではメンバーもすっかり顔なじみです。
今回最大の目玉、「ふるさと児童合唱団」の結成は、制作部会として最も苦労した点です。 まずは、各地の児童合唱団に出演を依頼し、合唱団のない地域には、直接現地へ出向いて、 各方面の方に子供たちの出演について、協力をお願いしました。 その甲斐あって、現在、市内各地から、280名を越す子供たちの出演が決まっています。 合唱の練習については、各合唱団の先生方に多大なご協力をいただいています。 先日は、初めて子供たち全員を集めて練習を行い、その様子が新聞にも掲載されました。
チェロパートはじめ制作部会、ほか多くの関係者の想いが、 いよいよ実現されようとしています。集まったすべての人の思い出に残る、 すばらしいコンサートになりますように。