2017.11.23
謎のAndré
間近に迫った第83回定期演奏会で取り組む曲の一つ、モーツァルトの「後宮からの逃走」序曲。
「後宮からの逃走」はモーツァルトが26歳のときに作曲したオペラで、溌剌としたエネルギーに満ち溢れています。
この曲を練習しながら楽譜を追っていくと、突如楽譜の上に
André
の文字。
長年演奏してきた中でも初見の記号。
早速辞書をひくと、
「アンドレ(人名)」
とのこと。
人名なわきゃないだろう と、google先生に様々な角度で質問してみますが「アンドレ(人名)」の嵐。
あきらめかけ、ふと楽譜のタイトルの横を見るとWolfgang Amadeus Mozartの下に
Konzertschluss von Johann André
と書いてあります。
つまり「Johann Andréが曲の最後を書きました」という意味。
楽譜のAndréの記号は、「ここから後はアンドレが書きましたよー」という意味だったようです。
モーツァルトが作曲したオリジナルの序曲は、その後の第1幕へと切れ目なく続いています。
この序曲を演奏会で切り取って演奏できるように、それらしく(?)最後に曲をつけたのがアンドレさん。
というわけで、12月3日の第83回定期演奏会の「後宮からの逃走」序曲ではモーツァルトとアンドレの境目を探してみるのも面白いかもしれませんね。
(Ob H.A)