45年という歳月

2021.01.15

45年という歳月

1975年12月29日、俳優のアンソニー・ホプキンスは「断酒」を決意した。

当時、重度のアルコール依存症だった彼は、「(このまま飲酒を続けて)死ぬか、生きるか」というギリギリのところまで追いつめられていたという。
そして彼は、「生きる」ことを選択し、その後の彼の活躍はご存知の通り。

同じころ、浜松青年会議所は「100年続くオーケストラを作ろう」と考えた。
そうして生まれたのが浜松交響楽団である。今年45歳、辰年生まれ。
次回第90回の定期演奏会は、創立45周年の記念演奏会でもある。

昨年の年末、アンソニーは45年間の断酒に成功した、と自身のTwitterに動画をアップした。
https://twitter.com/AnthonyHopkins/status/1344008299490861056?s=20

45年間お酒を一切口にしないということがどれほど大変か。普段多少でもお酒を飲む人なら、とても真似できないと思うだろう。ましてアルコール依存症の人が断酒を続ける苦しみとなれば、当事者でなければ想像もできない。
動画のアンソニーは清々しい笑顔で、若者たちにも困難に負けないようエールを送っている。

浜響は第90回ということは、年2回の定期演奏会を45年間、欠かさずきっちり開催してきたことになる(残念ながら昨年の第88回は幻となってしまったが)。

45年の間にはさまざまな困難があったと思われるが、この地方のアマオケのパイオニアとしてここまで続けられたことは、やはり偉業であると言える。
と言いつつ、自分ももうその半分ぐらいの期間は在籍してきたことに気が付いて、改めて驚いている。

100年までは、まだあと55年。
55年後の浜響は、どんな姿になっているだろうか。
困難な時代にも皆さんに少しでも希望をお届けできる存在になれるよう、これからも努力を続けていきたい。
まずは、第90回が無事に開催されることを祈って・・・。

(年男ならぬ、年オケまであと3年)