タンホイザー総練習(3/17)

2021.03.20

タンホイザー総練習(3/17)

“むか〜しむかしのことじゃった…

タンホイザーという1人の騎士とエリーザベトという娘がおったそうな…

タンホイザーは山へしば刈り…いえ、楽園へ愛の女神ヴェーヌスと官能的な愛を楽しみに、エリーザベトはタンホイザーの帰りをひたすらに待っておりました…。”

と、まんが日本昔ばなし風にお話を切り出してみました(笑)(筆者、この世代です)
冒頭で分かるようにテレビアニメにしたら「うちの子にはこんな話見せられないわっ!」と大炎上間違いなしでしょう。

ただ、この作品“タンホイザー”は、ワーグナーのオペラの中では比較的ストーリーがシンプルで観やすいものだと思います。アニメ化したら(しませんね)日本昔ばなしの一話15分にも収まる気がします。

それにシンプルに「愛」について書かれており、それにワーグナーらしく「死」と「救済」が付いてきます。

まあ、主役のタンホイザーは愛について正直に歌いすぎて周囲に「あいつやべぇな」「はい、追放!」ってされちゃうんですけどね。それでもタンホイザーを命をかけて信じる健気なエリーザベト(ソリスト森谷さん)(涙)

そこで精神的、献身的な愛を歌うタンホイザーの友人のヴォルフラム(今回のソリスト青山さん)の役どころがまた渋カッコいいのです。

さて、3月17日浜響はアクトシティ浜松大ホールの舞台にて、ソリスト(ソプラノ・森谷真理さん、バリトン・青山貴さん)合唱、バンダを交えての総練習を行いました。演出の中村敬一さんとナレーターの山田門努さんも同席し、いよいよ大詰めという感じです。

舞台は奏者間の距離を取り、合唱の方は歌用のマスクを着用、県外からお越しの方はPCR検査を実施、など徹底した対策をとっています。

山田門努さんのナレーションは軽妙で親しみやすく、ごく自然にタンホイザーの世界に誘ってくれます。

ソリストの森谷さんと青山さんは、まずは浜響に来て下さってありがとうございます!です。指揮の北原先生も含め、最前線でご活躍の方々との時間を噛み締めなくてはもったいない、と密かに気を引き締めています。

指揮の北原先生は物腰優しくスマートエレガント、、に見えますが、内なる音楽は煮えたぎっており、自分たちの表現の未熟さを思い知らされます。指揮者によってこんなにオケの演奏が変わるのか( ఠ_ఠ )というのも前回の定演と比べて感じます(どちらが良いとかではなく、それぞれに良い感じです♪)

最後に合唱、筆者は昔から巡礼の合唱が好きでした。特に罪を犯したことはありませんが…清らかな気持ちになります。今回は少数精鋭の合唱で、ワーグナーオペラに華を添えて下さいます。

演奏会の前半だけでこんなに語ってしまいましたが、後半はブラームスの交響曲1番。
ドイツドイツした演奏会、感染対策徹底の演奏会、オペラ(ハイライト)は字幕とナレーション付きで観やすい、浜響の45周年を祝って、皆さまぜひ会場にお越し下さい!!一席ずつ空けて座ることの出来るスペースも用意しています!

(s)

2021.03.07

集中練習第二弾

3月7日の日曜日は前日に続いて北原先生のご指導による集中練習でした。
本番前最後の管打楽器分奏ということで、タンホイザー・ブラームス1番ともに非常にテンポよく練習が進んでいきました。
指摘された点を振り返り、改善漏れの無いようにします。

私がブラームス交響曲第1番を知ったきっかけは、既に当ブログでも何度か名前が出ている「のだめカンタービレ」です。
当時中学生で吹奏楽部に入っていた私は「将来オケに入ってこういう曲を演奏したい!」と強く感じました。
私が今オーケストラで演奏しているのはこの曲のおかげと言っても過言ではありません(笑)
大学オケでこの曲が取り上げられたときは残念ながら降り番で非常に悔しい思いをしました。
約15年積み重なった想いを2週間後の本番では全力でぶつけたいです。

私が浜響に入団して初めての演奏会だった第89回定期演奏会は客席を1席ずつ空けた演奏会でした。久しぶりのお客様の前での演奏はとても感慨深いものでした。
席を空けない今回の第90回定期演奏会では前回より多くのお客様の前で演奏し、素晴らしい演奏会になることを信じて、残り2週間、練習と感染対策に励みます。

(hr F.O.)

2021.03.07

集中練習第一弾

3月6日の土曜日は演奏会直前追い込みの集中練習第一弾でした。
大ホールのステージで、ブラームスの交響曲第一番とワーグナーのタンホイザーを休憩をはさみながら3時間半!
ホールの響きを感じながら充実した練習でした。

今回取り上げるブラームスの交響曲第一番は言わずと知れたクラシックの曲の定番です。
個人的には、オーケストラを始めた高校時代に様々な曲を聴き始めて以来、このブラ1にはまって、いつかは絶対弾きたいと最も思っていた曲でした。
(大学時代にはこの曲を演奏会で取り上げるオーケストラがプロアマ問わずあれば、チケットを買って欠かさず見に行っていました。両手では数えきれないほどいったかも。。)

そんな名曲に今回携わることができ、オーケストラをやり続けてよかったと改めて浸りながらこのブログを書いています(笑)

さて、そんな練習を行ったアクトシティ大ホールですが、前日は佐渡裕さん、反田恭平さんの全国ツアーの浜松公演が行われておりました。
私自身も鑑賞に行きましたが、前回の定期演奏会(第89回)で取り上げたラフマニノフのピアノ協奏曲第3番も演奏されておりました。
一流プロの音色に圧倒され続けましたが、同時にそんな一流プロが演奏する同じステージで浜響が演奏会をできることがやはり幸せなことなんだとステージから客席を見ながらしみじみとも感じていました。。

こんなブログを書いている数時間後にも集中練習第二弾が始まります。
弦楽器の今日は分奏とパート練習とのことで、万全な感染対策をしながら本番までの2週間を頑張ります!

会場でお会いしましょう!

(バイオリン S.H.)

2021.02.25

ブラームスの金管

今週の練習は、ブラームス交響曲1番の金打分奏。ホルンの講師の先生をお呼びしての特訓でした。
ブラームスでのホルンがオイシイのは、皆さんご存じですが・・・。

それに対して、トランペットは、古典派のようなシンプルな音の並びで、決して目立つとは言えない扱い。某有名オーケストラの奏者のお方によるオケ奏者の人間模様が書かれた本によると、トランペット奏者の嫌いな作曲者として、真っ先に挙げられる始末。(ちなみに、ブラームス自体はホルン・トランペットのためのエチュードを書いているくらいなので、決してトランペットが嫌いだったわけではないようです。)
トロンボーンでは、交響曲1番・4番では、4楽章しか出番がないし、チューバに至っては交響曲2番しかないし。。。

とはいえ、、、実際にやってみれば、オーケストラの面白さを満喫できる とっても良い曲ばかりです。シンプルな音だからこその、音のクオリティを高めることに集中できたり、ながーい待ち時間を帳消しにできるほどの綺麗ななコラールがあったり。。。

学生時代の先輩から教わった名言「みんな大好きブラームス」 

聴いている方にとっても、演奏しているほうにとっても、楽しめる曲です。(何気に交響曲1番だけで、15枚くらいCDがうちにありました・・・)
ということで、、、演奏会当時は、ホルンはもちろん、他金管楽器・打楽器にもぜひ耳を傾けてみてください。

(金管奏者 その1)

2021.02.21

1ヶ月切りました!

急に暖かくなりましたね。
花粉症の方は、辛〜い季節がやってきました。
市内でも桜がちらほら咲いているとか。
それもそのはず、もうすぐ3月ですね!(早いー)
本番まで1ヶ月切ってしまいました。

今週はアクトシティ浜松の練習室にて、ブラームス交響曲第1番の合奏でした。
言わずと知れた名曲中の名曲、演奏機会が多く人気のある交響曲なので、クラシックに馴染みがなくてもご存知の方が多いのではないでしょうか。

私はなんといっても、ドラマ「のだめカンタービレ」で扱われていたのが、とっても印象に残っています。
衝撃的な冒頭部分をはじめ、かっこいい!いつか演奏してみたい!という憧れの曲のひとつだったので、今回演奏ができて嬉しいのと同時に、曲全体にみなぎる強烈なエネルギーを表現できるか、体力と集中力が持つか・・不安もいっぱいです。

ドラマでもそんなシーンがありましたが、生半可な気持ちでは演奏できない大曲!必死にマエストロに食らいついて、限られた練習を実のあるものにしていきたいです。


写真:ウィキペディア(Wikipedia)より

2021.02.14

大ホール舞台での合同練習

2/10は、浜松の合唱団とトランペットバンダ隊との合同練習@アクトシティ浜松大ホール舞台でした。

大ホールの舞台の換気は全開稼働!
また、以前Blogでもご紹介した「ソーシャルディスタンス棒(メジャーです)」にて念入りに距離を測りながらセッティング。
指揮者との間にはビニールシート、合唱団とオーケストラとの間にはアクリル板を置く。
感染対策を徹底させ練習に挑みました。
浜響で決めた非常に厳しい感染対策をやり切るのは労力がいりますが、演奏会を成功させたい一心で頑張っています。

今回演奏するタンホイザー抜粋では、序曲、第2幕冒頭のエリザベートの「歌の殿堂のアリア」、大行進曲、巡礼の合唱、エリザベートが天に昇るシーン、ヴォルフラムの「夕星の歌」、フィナーレを演奏する予定となっています。

タンホイザー抜粋ではいろんな抜粋の選択方法がありますが、今回選んだ大行進曲や巡礼の合唱では、合唱の壮麗な響きや厳かな響きを楽しむことができると思います。

2/10の練習では、合唱と合わせる中で曲の持つパワーに触れることができ、巡礼の合唱の練習中にうるっ(涙)となってしまいました。
浜響の今回の演奏会ではタンホイザー役は登場しないのですが、オペラのお話の中でも、タンホイザー(主人公)が遠くから聞こえてくる巡礼者による巡礼の歌を聴いて感動し、自分の罪を悔いて涙に声を詰まらせ地面に深く頭を垂れて祈るシーンがあります。
タンホイザーが感動し涙するのがわかるくらい、魅力的な旋律です。

大行進曲の練習では、6人のバンダ隊のみなさんが威勢よくファンファーレを吹いてくれ、さらに合唱も加わり祝祭的な雰囲気のもととてもノリノリな気分で弾くことができました。

3/21の本番では、ナレーターや字幕や演出も入りとても素晴らしい公演になる予定です。
このような企画はなかなか体験する機会がないと思います。
3/21はワーグナーの素晴らしい世界をみなさんと一緒に楽しめたら幸いです。
練習がんばります!

(Va M.A.)

<添付写真>舞台セッティング写真

舞台上の換気良好具合を示す計測器の写真

2021.02.05

練習会場のひとコマ

生活の必須アイテムとなっているマスク。

練習会場で見かけた素敵なマスクたちです^^

 

 

 

・プリーツ式和風ストライプ柄

 

 

 

・春先を感じる優しい色味

 

 

 

 

・曇り防止仕様 手縫いのステッチが可愛い

 

自分に合うサイズや形もそれぞれの手作りマスク。

生地に味がありますね―、と思ったら、

皆さん、遠州産木綿生地のマスクでした!

男性陣も負けていません。


 

 

・ヴィ〇ンのモノグラム?! おしゃれです!

 

 

 

 

・スーツにもカジュアルにも合います

 

2021.01.30

タンホイザー譜面

今回の練習は、タンホイザーの練習でした。

これはバイオリンのタンホイザー序曲の後半の譜面です。
次のページをめくっても同じ模様です。
バイオリンのエチュード練習曲のようです。
シャープが4つ。それに加え、ナチュラル♮、シャープ#が書いてあるのですが、どっちなのかよく判別がつかない。そして弾いているうちに段を飛ばして弾いてしまうこともしばしば( ̄∇ ̄)

フレーズの裏ですごい回転率で巻き舌気味に常にこれ、必死です。

ほぼ1ページを暗譜した!というメンバーがいました。すばらしい。

コツコツやるしかないですね。1日1ページがんばります。(T)

2021.01.26

感染対策の一部をご紹介

練習再開、本番実施に向けて、感染対策について、各機関から出された資料を参考に、議論と試行を繰り返してきました。
その一部となりますが、ご紹介いたします。
(演奏者関連のもののみ思いだした順で・・・)

①方針を文書化して団内で共有
2020年夏、練習再開にむけて方針・対策について明文化して団員内で共有。状況が変われば、その都度更新。
・浜響としての感染対策のポリシー
・それぞれの感染経路に対する対策(接触感染、大きな飛沫、マイクロ飛沫)
・感染状況に対する練習継続の方針(もし団内に感染者がでたら?県の警戒レベルが上がったら?)
※「クラシック音楽事業協会」などの資料を参考に。アマチュア特有の状況も加えて作成。

②出席条件
・感染拡大地域に行っていない
・体調不良(1週間以内に37.5度以上の熱が出た場合も)ではない
などなど、条件を満たしているかどうか、チェックリストを全員毎週提出。


③ソーシャルディスタンス
・座席間隔1.5m(Tp・Tbから木管まで、木管から弦は2m)
・指揮者からは2m
※距離が取れない場合は、ビニールシートを活用

④マスク
・弦楽器、打楽器奏者はマスク着用
・管楽器奏者も演奏時以外や話すときはマスク着用

⑤検温
・朝の検温結果に異状がないかはチェックリストにて確認
・練習会場でも検温

⑥アルコール消毒液
・会場入り口にアルコール消毒液を設置
・弦楽器はパートごと、管楽器は一人1本のアルコール消毒液を設置
・セッティング・片付け前後は、手指のアルコール消毒してから実施

⑦そのほか
・練習場は、ディスタンスが確保でき、換気のよい会場を選択
・練習場内での私語を控える
・管楽器奏者はペットシーツを引き、水滴を床に落とさない
・練習&本番日は、出演者同士での会食は禁止

⑧本番での対策(ステージ裏編)
・演奏出演者は、客席・ロビーなどに立ち入らない
・お客様の楽屋訪問はご遠慮いただく。
・楽屋の人数は定員の半分以下。1.5mの距離を開け、向かい合わない。
・楽屋の机は朝、消毒を行う。席を一度決めたら移動しない。
・食事は壁を向いて、無言で。
・ステージ袖でも距離をとる、マスクする。
・マスクはステージに行ってから外す
・演奏終了後は、楽屋机はアルコール消毒を行ってから退出。

~写真集~(89回定期演奏会の写真@アクト大ホール11/28,29)

・ソーシャルディスタンス棒を作成し、座席間の1.5mや2mを簡単に計測
・体温チェック
・指揮者の前にはビニールシート
・大きな声を出さなくてよいようにピンマイクを使用
・弦楽器は譜面台一人一本
・弦は各パートに1本づつアルコール消毒液
・管楽器は一人1本のアルコール消毒液
・TpTbの前は2m
・管楽器はペットシーツをひき、水滴を床に落とさない。
ステージ袖は2mで区切り一人一マス。密にならないようにする。
・楽屋にもアルコール消毒液を設置。
・朝、使用前に机・ドアノブなどをすべてアルコール消毒。
・演奏会終了後、片付け後も、再度消毒。
 ・楽屋の自席に名前を書いた紙を貼る。(席を移動しないため)
・昼食は鏡を向いて、黙って食べる。
CO2モニタを使用し、換気の度合いを客観的に計測。

 

2021.01.15

45年という歳月

1975年12月29日、俳優のアンソニー・ホプキンスは「断酒」を決意した。

当時、重度のアルコール依存症だった彼は、「(このまま飲酒を続けて)死ぬか、生きるか」というギリギリのところまで追いつめられていたという。
そして彼は、「生きる」ことを選択し、その後の彼の活躍はご存知の通り。

同じころ、浜松青年会議所は「100年続くオーケストラを作ろう」と考えた。
そうして生まれたのが浜松交響楽団である。今年45歳、辰年生まれ。
次回第90回の定期演奏会は、創立45周年の記念演奏会でもある。

昨年の年末、アンソニーは45年間の断酒に成功した、と自身のTwitterに動画をアップした。
https://twitter.com/AnthonyHopkins/status/1344008299490861056?s=20

45年間お酒を一切口にしないということがどれほど大変か。普段多少でもお酒を飲む人なら、とても真似できないと思うだろう。ましてアルコール依存症の人が断酒を続ける苦しみとなれば、当事者でなければ想像もできない。
動画のアンソニーは清々しい笑顔で、若者たちにも困難に負けないようエールを送っている。

浜響は第90回ということは、年2回の定期演奏会を45年間、欠かさずきっちり開催してきたことになる(残念ながら昨年の第88回は幻となってしまったが)。

45年の間にはさまざまな困難があったと思われるが、この地方のアマオケのパイオニアとしてここまで続けられたことは、やはり偉業であると言える。
と言いつつ、自分ももうその半分ぐらいの期間は在籍してきたことに気が付いて、改めて驚いている。

100年までは、まだあと55年。
55年後の浜響は、どんな姿になっているだろうか。
困難な時代にも皆さんに少しでも希望をお届けできる存在になれるよう、これからも努力を続けていきたい。
まずは、第90回が無事に開催されることを祈って・・・。

(年男ならぬ、年オケまであと3年)